離婚

離婚しようと思ったら…

まずは、本当に離婚が問題解決の方法なのか自問しましょう。
もしかすると、離婚を切り出す前にじっくり話し合った方が良いことがあるかもしれません。 しばらく別居して距離を取った方が冷静に考えられるかもしれません。
そして、家族や友人だけでなく、専門家に相談してみるのも必要かもしれません。
色々な角度から考えてみて、それでもやっぱり「離婚」、という決意が固まったのであれば、 新しい人生をスタートさせるために下記に書いてあるようなことを整理、決定しましょう。


考えなければいけないこと

1)離婚後の生活費

専業主婦の場合、離婚後の生活費をどうするかが一番の問題です。
配偶者と別れたい一心で「とりあえず、離婚してから考えよう」とか、 「子供の養育費を生活費の足しにしよう」などとは考えてはいけません。
できれば離婚を決心した時から、自立して生活していけるように就職活動をしたり、資格を取得しましょう。
配偶者に追い出される、生活できないから不利な離婚条件をのまなければいけない、等 後で大きな後悔をしないようにしたいものです。

2)離婚条件についてどこまでなら譲歩できるか。

子どものこと、財産のこと、住む家のこと…離婚するとなるとたくさん決めることがあります。
しかし、自分の要求が一方的に通るわけではありません。
感情的になってしまうと、話し合いになりません。
そうならないように、自分の中で「ここまでがボーダー」という範囲を整理しておきましょう。

3)離婚後の姓

離婚後、結婚前の姓に戻るか、離婚後も婚姻時の姓を名乗るのか決めましょう。
婚姻時の姓を引き続き名乗る場合、その後再婚して・離婚した場合、もともとの姓には戻る術がなくなる、という点に注意しましょう。

話し合わなければいけないこと

(1)こどものこと

①親権者…どちらが子どもの親権者となるか。
 どうしても決まらない場合は裁判所の手続きにおいて決定されることになります。
 また、親権と監護権を分けて別々に持つこともできます。
②養育費…子どもが両親の離婚前と同水準の生活ができるようにするもの。
 金額だけでなく、子どもが何歳までに支払われるか、どのようにして支払われるかも決めましょう。
 できれば一括払いでもらう方がいいでしょうが、そこは話し合いで・・・。
③面接交渉…子どもの権利です。
 親同士は離婚しても子どもにとっては変わらず親です。
 自分が別れた相手に関わりたくないという理由で、子どもを会わせないということはいけません。

(2)財産分与

夫婦で築いた財産を分けることです。結婚前から持っていた財産は分けなくてもいいです。
また、結婚中に親を相続して得た財産も分ける必要はありません。
ここで注意が必要なのは、マイナス財産(住宅ローン等)も財産分与の対象になるということです。

(3)慰謝料

離婚原因が浮気、暴力などで、精神的な苦痛を受けた側が請求できるものです。
そのため、必ずもらえるものではありません。
ただ、早く離婚の話し合いを終わらせたくて「手切れ金」的に支払われる場合もあります。

話合いがまとまったら

口約束のまま放置せず、必ず書面にしましょう。内容によっては公正証書で作成することをお勧めします。
どのような書面を作成したらいいのか、公正証書にする文書の中身はどうしたらいいのか?といった時は、是非お気軽に当事務所へご相談ください。

話し合いがまとまらない場合

裁判所の力を借りることになります。といってもいきなり裁判はできず、まずは調停手続きから始めます。

調停離婚…話し合いではあるけれど、調停委員に間に入ってもらって決める
  ↓
審判離婚…調停で話がまとまらないばあい、審判という形で離婚をする
  ↓
裁判離婚…どうにもこうにも話し合いがまとまらず、判決をもらう形で離婚をする

裁判(それも判決まで)ともなると、1~2年はかかります。
弁護士さんに依頼するとかなりの費用も必要になります。

 実際に紛争が生じた場合などは、当事務所ではお取り扱いできません。
  その場合は法テラスなどをご案内します。